最後の日2
搭乗して、機内食が出たら一緒に白ワインを注文。
アルコールをグイグイ喉に押し込んで、不味い機内食を食べた。全部食べられなくて、半分くらい残した。酔えば眠れると思ったのに全然寝れない。そのせいか
なんだかほんとに寂しくて、喋りたくてたまらなくて、
隣の席の人に話しかけた。
「1人ですか?」
日本人だった。
橋を作りにトルコに半年出張してたらしい。
私が2日間も空港に滞在してたと言ったらめちゃくちゃ驚いてました。
クーデターに巻き込まれた話も、相方の話も、イタリアに旅行に行った話も全部した。ムカついたことも嬉しかったことも楽しかったことも、全部聞いてくれた。
年上だと思ってたのに4つも年下だった。彼も私を年下だと思ってたのに年上なことに意外だった様子。笑
「英語全然分からん」
て言ってた割に、スペインに旅行に行ったりしたらしい。笑
それもスゲエ話だって笑った。
全部、身振り手振りでどうにかしたらしい。
私にはできない笑
なんか、喋り相手になってくれたし、
シートベルトの着用アナウンスが流れた時とか、CAが何か言ってきたときは教えてあげたり、代わりに対応してあげた。
結局あんまり寝れず、30分くらいかなーウトウトしたのも。
映画見る気もしなくて、なんかずっと、魂が抜けたみたいにボケっと10時間以上過ごした。
時々、
今度は無事に帰国できますようにって
心の中で何回もお祈りした。←何に?笑
関空に到着したら、母が泣いて飛びついてきた。
私のことを迎えに来てくれてた。
怒ってると思ったのに、全然怒って無くて、
妹と兄が一緒にいて、
なんか、普通だなーと思った。
「心配かけてゴメン」
謝りました。
それで…
なんだか複雑というか、
日常が戻ってきた事に対する安堵と、
日常に引きずり戻された退屈さが同時にやって来て、
どうしてこんな気持ちになるのかわからないけど、
生きて帰ってきた事も、
死にかけたことも、
トルコでの体験も、
なんか全部うそだったような
めちゃくちゃ変な気持ちになってた。
ドコモショップでケータイを充電して、
さっそく相方に電話したけど
出なかった。
その後も、電話したけど、出なかった。
今日も電話したけど出なかった。
ちゃんと生きてるんだろうか?
成田便ちゃんと到着して、ジェットスターで鹿児島に帰れたんだろうか?
てゆうか、あの人、ほんとは何者だったんだろうか?
キョーヘーって、実は偽名だったりして??
とか、意味不明なことも色々考えたけど、考えれば考えるほど不安になる。
生きてて欲しい。
ちゃんと日常を取り戻していて欲しい。
壮絶な2日間を共にした戦友に、
また、会いたいなーと
ほんとに願ってる。
明日は電話に出てくれるかなー?
もう出ないかな?
思い出したくないかな?
かけないほうがいいかな?
我慢できるのか?私は。
なんか色々考えるけど、
もう連絡取れないなら、それも仕方ないかもしれない。
ちゃんと元気にやってくれてれば
それでいいや。